いつまで眠り続けるのだろう

ロックと映画と周辺カルチャーを語らせてくれ

Enoの70年代ソロ作の再発

Enoが70年代にリリースしたソロ作のうち、最初の4作が再発されている。

1974 - Here Come the Warm Jets

1974 - Taking Tiger Mountain (By Strategy)

1975 - Another Green World

1977 - Before and After Science

どれもLP2枚組、180g重量の45rpm、ハーフスピードカッティング。ジャケットはゲートフォールド(オリジナルはTaking Tiger Mountain以外はシングルジャケット)。

Abbey Roadスタジオでリマスタリングされたものである。

f:id:ultimateanswer:20170809210449j:plain

Here Come the Warm JetsとAnother Green Worldはどちらも歴史的傑作だが、Taking Tiger MountainもBefore and After Scienceも劣らぬ傑作である。

Taking Tiger Mountain

Here Come… は喧騒的なグラムロックをベースに展開したものと言えるが、この2ndソロは曲作りでの才能も見せつける。 ポップなようでまったく直球ではない曲がずらっと並んでいて、ある意味分かりやすい1stに比べるとその良さに気づきにくいのかもしれない。

ジャケットのイーノのイラストがかなり可愛い。

Before After Science

f:id:ultimateanswer:20170809210438j:plain

Another Green Worldの後、Fripp & EnoやDiscreet MusicそれとCluster & Enoなどでその方向性を進化させた後の1977年作。

いつもの英国アヴァンギャルド系ミュージシャンに加え、カンのヤキ、メビウスといったドイツのミュージシャンが大きくフィーチャーされている。

これもAnother Green Worldの後としてはインパクトが小さいけれど、アンビエントとエレクトロニクスにさらに加えてNew Wave的。 もともとイーノはプロト・パンク的なミュージシャンでパンク/NWのミュージシャンからもリスペクトは受けていたけど、これで完全にNWとしても認知されたアルバム。 しかしこれ、日本盤の解説は阿木譲だったのだ。

Another Green World

ところで、このジャケットはイギリスのTom Phillipsという人の作品。 King Crimsonの「暗黒の世界(Starless and Bible Black)」のジャケットも手掛けた人だが、彼の作品は彼のサイトで一部を見ることができる。

www.tomphillips.co.uk

ANOTHER GREEN WORLD [2LP] (180 GRAM, DOWNLOAD, OBI STRIP) [12 inch Analog]

ANOTHER GREEN WORLD [2LP] (180 GRAM, DOWNLOAD, OBI STRIP) [12 inch Analog]