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エルビスについての歌

エルビス・プレスリーが亡くなったのは40年前、1977年の8月16日。

晩年のエンターテイナーと化した姿の印象が強いのか軽く扱う人も多いが、徴兵前のワイルドなロックンローラー、70年前後のスワンピーな新しいロックをきちんと聴けば印象は一変すると思う。

世界でも多くのミュージシャンがエルビスから影響を受け、またポップカルチャーのまさにイコン的存在でもあって、彼について歌われた曲も数多い。

そんなエルビスについての歌をいくつか紹介したい。

エミルー・ハリスの “Boy From Tupelo”


Boy From Tupelo

エミルー・ハリスの “Boy From Tupelo"。まさにエルビスのことを歌った曲。 エミルー・ハリスはグラム・パーソンズがやっていた、カントリーとソウルはルーツが一緒という音楽的実証を引き継いでいるとても重要な人。

ソロになってからのアルバムも良いが90年代以降のダニエル・ラノワやマルコム・バーンがプロデュースしているアルバムは音も新しくさらに良い。

ニール・ヤングの “He Was The King”


Neil Young - He Was The King

The last time I saw Elvis

He was singing gospel song

You could tell that he had the feeling

And the whole world sang along

He was the King

ニール・ヤングの “He Was The King” エルビスの音楽的変遷を歌い込んだ、エルビスへの愛が感じられる曲である。

モジョ・ニクソンの “Elvis is Everywhere”


Mojo Nixon - Elvis is Everywhere

オルタナ・カントリーのモジョ・ニクソンの “Elvis is Everywhere”

エルビスは生きているという都市伝説をテーマにしたもの。

Old Dogsの"Elvis Has Left The Building"


Elvis Has Left The Building - Jerry Reed and the Old Dogs

エルビスに何曲も提供しセッションにも呼ばれた天下のジェリー・リードにこんな曲を歌われては誰も文句は言えない。

It’s Love Me Tender every morning

Don’t Be Cruel every night

Hound Dog while we’re making love, you know that ain’t right

I’m All Shook Up and Mama, that ain’t right with me

Elvis has left the building

Elvis has left the building

Elvis has left, and you got left is me

ジェリー・リードがウェイロン・ジェニングスなどと組んだバンド Old Dogsの"Elvis Has Left The Building"

エルビスの曲名を織り込んだ歌詞、最後の文句の言えないオチ。

アメリカのライブサーキットで、しかもジェリー・リード自身にこんな曲を演られたら、それは大盛り上がりだろう。

キンクスの “Rock ‘n’ Roll Fantasy”


Rock & Roll Fantasy/The Kinks

直接エルビスのことを歌ったわけではないが、エルビスの歌によって変わってしまったレイ・ディヴィスと僕たちのことがテーマである。

ウォーレン・ジヴォンの “Porcelain Monkey”


Porcelain Monkey - Warren Zevon - 2000

彼がよくやる有名人を例にして孤独や退廃を歌う曲。

今回はポテカウチでTVを見ている太ったエルビスを題材にしている。

ケイト・ブッシュの ‘King of Mountain"


Kate Bush - King of the Mountain - Official Music Video

これもエルビスが生きていたらという都市伝説を題材に、人間の運命を考察したもの。

U2の “Elvis Presley and America”


U2 - Elvis Presley and America with Lyrics

最後はU2の “Elvis Presley and America” というそのものずばりのタイトル。 U2は映画「Rattle and Hum」の中でもグレイスランドを訪問して喜んでいる。

まだまだあるなと悩んでいたら英語版のWikipediaには ”List of songs about or referencing Elvis Presley“ という項目があった。 20世紀のポップカルチャー、アメリカ文化を語る上で最重要な人物だけにこんなリストができてしまうのだろう。